tamonoki021202 レジュメ 田面木 千香
「総合的な学習の時間」を考える
地域における「総合的な学習の時間」のあり方を、実際の現場より探る
はじめに
第一章 「総合的な学習の時間」
一節 「総合的な学習の時間」とは
二節 経緯
三節 現在の状況
第一章注釈
第二章 栃木県内(宇都宮市近郊)における「総合的な学習の時間」の実践状況
一節 行政側のお話
一項 栃木県教育委員会
二項 栃木県総合教育センター
二節 現場のお話
一項 大学教授
二項 小学校教諭
三項 中学校教諭
四項 高等学校教諭
五項 教育学部生
第二章注釈
第三章 栃木県内(宇都宮市近郊)における「総合的な学習の時間」について、今後のあり方を考える
一節 実際の現場にあたっての感想と、そこから伺える問題と課題
二節 栃木県内(宇都宮市近郊)における「総合的な学習の時間」について、今後のあり方を考える
第三章注釈
おわりに
参考文献
図表
※ 聞き取り調査を中心に行ってきた、卒論作成過程から感じることについて
学校の閉鎖性
現場の先生たちの中には、マスコミなどの影響で「ゆとり教育」に対する批判を受けることに、かなり嫌悪感を抱いている方もいらっしゃった。
小学校での取材を開始する前に、その小学校の教務主任の先生から、現場の先生たちは一生懸命やっているのだから、批判的に言わないでほしい、というようなことをお願いされた。
批判というのは、“悪口”ではなく、今後の改善につながっていくべき“意見”であるはずなので、始まったばかりで、まだまだ模索状態である現場に対する様々な声を聞くことは、より良い「総合的な学習の時間」を作り上げていこうとする過程において、非常に重要なことではないかと考える。
確かに、年間を通して、学校での6年間ないし3年間を通して行なわれている「総合的な学習の時間」の中の一時間を、専門家でもなんでもない学生が少し覗いたくらいにして語るなんて冗談じゃない、と感じる先生もいらっしゃるかもしれない。
しかし、新しい、小学校学習指導要領(平成10年度改訂)では、総則において、総合的な学習の時間の学習活動を行うに当たり配慮するものとして、「自然体験やボランティア活動などの社会体験」「地域の人々の協力も得つつ全教師が一体となって指導に当たるなどの指導体制」「地域の教材や学習環境の積極的な活用」を求めている。
“社会”や“地域”というのは、当然のことながら、子どもたちの家庭にのみ限ったことでは決してない。家庭と学校だけでない、外の世界、社会や地域との関わりの中における自分を知る、というようなことが、この時間の中で子どもたちに学ばせたいものの、ひとつであると思う。従って、学校は、特にこの「総合的な学習の時間」においては、全くの学校独自の活動が行われているのだから、地域に向けてもっと広く公開し、いろいろな人からいろいろな意見を求めていく姿勢というのが、必要であると思う。